当ブログにご来訪いただき、ありがとうございます。このページでは栃木県日光市と群馬県利根郡片品村にまたがる日光白根山の登山レポートを書いています。2024年6月下旬の情報です。
久しぶりの強風パニックになった!
風強すぎて〜お亡くなり〜♪『強風オールバック』
強風パニックとは、厳冬期の硫黄岳の強風で、息が上手くできずにパニック発作が起こったことにより、強風に煽られると脳がパニックになる現象です。私以外の例は聞いたことがない笑
おすすめポイント
日光白根山はメジャーな登山口が4つあります。
①丸沼高原(ロープウェイ利用):ロープウェイの山頂駅は標高2,000mなので、主峰である奥白根山までは最短で7km、累積標高650mほど。登山初心者の方でも安心です。体力がある方は、五色沼や前白根山に足を伸ばしても楽しいです。
②菅沼登山口:駐車場(70台駐車可能)が1日の駐車料金1,000円かかるのですが、登山口に綺麗なトイレもあり、下ってきてからは菅沼山小や(という茶屋)で軽食やスイーツが食べられます。樹林帯のなかなかキツい登りですが、危険箇所は少なめなので、ロープウェイを使わずに登りたい方におすすめです。
③金精峠登山口:駐車場代は無料ですが、トイレはありません。金精山は急坂が多く、ハシゴや岩場もあるので、下山時は特に注意が必要です。菅沼登山口からのルートよりも金精峠や金精山を越える分、ややキツい印象です。
④湯本温泉登山口:駐車場無料ですが、距離がやや長めです。少々荒れ気味なのは金精峠と同様ですが、時計回りの周回だと下山時にクマザサ薮が深い道を通るので、手がかりになり安心です。人もいないので静かな登山ができます。
今回は④ですが、金精峠登山口のルートからと同じぐらい楽しかったです。しかし、スマートな登山をしたい方にはおすすめしません。泥だらけ覚悟で行きましょう笑
日光白根山の主要ルートはどれも甲乙つけがたい!
みんな違ってみんないい!
ルート概要
距離:12km 累積標高:1450m 標準コースタイム:9時間(休憩含めず)
見てください!この「クリオネ」みたいな形のルート!
距離の割にアップダウンがあるので、前回の谷川岳の西黒尾根より累積標高はあります。私のおすすめは時計回りです。
道がやや荒れているのは外山鞍部への登りです。国境平からの下りも浸食により歩きにくいです。
奥白根山や前白根山は落石注意です。以前、奥白根山から前白根山方向への下山時に40Lリュック大の落石が発生して、私の2m先ぐらいに落下しました。
大きい石も落ちることがあります!
落石が起きたら、石から目を離さないでね!
駐車場から外山分岐へ
湯本温泉の辺りには無料駐車場が複数ありますが、個人的には観光の方が優先と考えているので、山と高原地図のパーキングマークに従いました。奥日光湯本通り北駐車場、蓼ノ池登山口駐車場、石楠花平などが登山口から近い駐車場として載っています。
日光湯本スキー場の砂利道を進みます。夏季はキャンプ場として営業しています。今年のGWにキャンプしました。1人1,000円で泊まれる上、敷地が広いのでそこまで混み合ってなくておすすめです。
夫が「サルがいる!」と近づいたら、「なんや!」と怒れるサル。朝も早よから驚かせてごめんなさい。
外山の尾根への取り付きに到着しました。前白根山の標識があります。ここから外山の鞍部(コル)に登ります。外山の山頂には登らない上、もっと左右にははっきりとした尾根があるのに、沢の少し横のちょっとした尾根を登るという面白いルートです。
外山分岐から外山鞍部へ
立派な「白根登山道」の標識があります。さらに進むと、少し崩壊したところにロープがあるのですが、登りでは使わずに登れる程度です。
道はこのようにかなり登られている感じで、分かりにくくはありません。広いところでは2手に分かれていたりするので、下りの方ともすれ違いやすいです。
石がゴロゴロしているので、斜度のあるところでは落石に注意です。道は明瞭で「これ以上行かないでね」というロープも整備されているので、道迷いはしにくいと思います。
手作りな感じのハシゴ。可愛いすぎて撮ってしまいました。
花もところどころ咲いていて癒されます。私は登りながら青い鳥を見たのですが、夫に信じてもらえず。サングラス越しでも青と分かるぐらいだったのです。何の鳥だったのだろう。
外山鞍部に到着しました。駐車場から外山鞍部までの標準コースタイムは2時間10分(距離2.6km)です。なかなかキツかったです。ここからは道はさらに明瞭となります。
外山鞍部から前白根山
外山鞍部から天狗平までは樹林帯の地道な登りです。これから前白根山も登って、奥白根山も登るんだと思うと、体力を残しておきたい。
天狗平に到着しました。少し休んで前白根山に向かいます。
前白根山に向かっていると奥白根山が見えてきました。 ギリギリ天気が持って山容を見ることができました。
前白根山に到着しました。もう奥白根山は見れたし、ここで帰ってもいいんじゃないかな笑
前白根山周辺はコマクサ天国と化していました。すごく可愛い。奥白根山の方には淡いピンクのコマクサが咲いているようですが、見つけることができませんでした。
前白根山から奥白根山
前白根山からの稜線を進みますが、この写真の山々を登るわけではなく、途中で五色沼避難小屋の方へ下ります。この稜線からは男体山や中禅寺湖も見れます。
五色沼避難小屋に到着しました。ちょうど前のパーティの方たちが避難小屋の中を見学中だったので、扉が開いています。
奥白根山へ登ります。以前、大きな石が落石したので石を持つ時はかなり慎重になります。落石や浮石には注意が必要ですが、特に難しい登りではありません。
男体山が帽子のような雲を被っています。「笠雲」でしょうか。天気予報では日光白根山は18時以降が雨の予報でしたが、まだ10時前でこの天気です。
早めに天気が崩れる気がしたので五色沼を撮っておきました。一切経山の魔女の瞳みたい。奥白根山頂や五色山から撮ってもよかったのですが、もう見れない気がしました。
山頂直下で急に強風と霧になって強風パニック!過呼吸のようになり、夫に「深呼吸しろ!」と言われ、何とか深呼吸しながら撮った写真。瞬間の最大風速15m/sもないぐらいの風なのに、脳は完全にパニクっています。
霧の中に神社を発見したので参拝しました。パニックの時は祈ると気持ちが落ち着く場合があるので、深々と祈りました。
真っ白ですが奥白根山頂に到着しました。祈ったことと、「白根山、まっしらねー(真っ白ね)!」という、くだらないギャグを小声で繰り返して言っていたら、脳が平静を取り戻してきました笑
奥白根山から五色山へ
奥白根山からの下りは最初の方は岩場があるので、少し注意が必要です。 いつもこのルートを登りで使っているのですが、今回初めて下りで使いました。
岩場が終わりガレ場の下りになりました。 相変わらず霧はかかっていますが、下ってきたのもあって風はそこまで強くありません。
弥陀ヶ池に到着しました。山頂では落ち着いて食べられなかったので(それでも岩陰に隠れてアンパン2つ食べたけど)、ここで休憩をしました。
五色山に向かうと奥白根山並みに風が吹き荒れています。五色山の方が200m標高が低いのに、荒れる範囲が広がってるのかな。もう奥白根山で風耐性はできたので、躊躇せずに進むことができました。
シャクナゲも風に耐えています。強い花だ。お互い頑張ろう。
五色山に到着しました。山頂標識の文字が薄くなっています。五色沼の方面は霧で真っ白で、写真を撮っておいてよかったです。雨も降りそうなので、急いで下山開始です。
五色山から駐車場へ
五色山から国境平まで下ってきました。ここは金精峠から登った時に通ったことがあるのですが、以前よりクマザサの勢いがありました。
登山道があったところがどんどん浸食されて、深い溝(最深2m弱)みたいなところを歩くことになります。それを避けるように踏み跡があるところもあるのですが、基本は溝です。
雨が降ってきたらこの岩が滑りやすくて大変でした。スリングが整備されているので、ありがたかったです。岩だけでなく木の根も土も滑るので、注意して下りました。
下ってくると真新しい標識のあるところに出ます。五色山からここまで標準コースタイム2時間15分(2.9km)で、同じような景色の道なので端折りましたが、地味に長かったです。雨で足元に気を遣ったせいか、約3kmが長く感じました。
まとめ
湯本温泉登山口からのコースは人が少ないので、自分のペースで登りたい方向けかもです。登りごたえもあり、帰りに温泉に入れるのでおすすめです。(今回は温泉は寄れなかった)
この前、猪熊山岳気象予報士の無料のWEB講習を受け、天気のことを楽しく学べました。ちょうど今回は天気が崩れるお手本のような日だったので、空や雲を観察をして、自分なりに予測をする練習にもなりました。
また、何度も行った山でも行ったことのない登山口から登ると、また違った楽しさや発見があります。「こんな一面があったとは!」という驚きもありますね。
それは人も同じですね!
コミュ障のあんたがそれ言うかね?
あと、強風パニックは脳が「緊急事態」だと思ってしまう誤作動なので、なるべく意識して「いつものこと」をするとよさそうです。
息をゆっくり吐いたり、飲み物を飲んだり、くだらないギャグを考えたり、飴をなめたり……脳と一緒にパニックにならずに、脳に「平常時」だと分からせてやるつもりでいるのがいいかもです。
誰へのアドバイスなんだよ!ぽて以外にいないよ!