当ブログにご来訪いただき、ありがとうございます。このページでは長野県と山梨県にまたがる赤岳の登山レポートを書いています。2024年6月上旬の情報です。
杣は「そま」と読むらしい!漢検1級の激むず漢字!
へー!そまぞえ尾根!読めるだけで通ぶれそう!
久しぶりの登山レポートとなりました。山には行っていたのですが、マイナーな山すぎて誰も興味ないのではないかと思い、保留にしていました。マイナー山編はまた後日に書けたらと思います。
おすすめポイント
赤岳は八ヶ岳連峰最高峰で2899mの山です。杣添尾根は読み方こそ難しいのですが、夏道には危険箇所はほぼなく、最短で横岳に出られる人気ルートです。
横岳とは「南北に連なる岩峰群の総称」で、主峰は奥ノ院です。
横岳は6月の時期はツクモグサなどの珍しい植物が見られるのようで、お花目当てに登られる方も多いのだそうです。
赤岳に登るにも、美濃戸山荘(美濃戸林道を登った先)からとほぼ同じぐらいなので、私のように美濃戸林道の運転に自信がない方には特におすすめです。
杣添尾根を登ってみて疲れた時は、奥ノ院をゴールにしても、十分楽しく、登りごたえがあります。
いろんな楽しみ方ができそうな尾根だね!
横岳に出ると景色も楽しめるし、最高だよね!
ルート概要
距離:11km 累積標高:1400m 標準コースタイム:8時間10分(休憩含めず)
整備が行き届いており、特にルートに関する注意事項はありません。
最近は人の少なめの山や低山に行っていたので、抜き抜かれの時にペースを崩しやすく、稜線に出たら頭痛と疲労感がしました。(夫は頭痛とめまいと少し吐き気)
結局、赤岳には行けましたが、帰りに寄ろうと思っていた奥ノ院には行けず。
3000m級を低山の感覚やペースで登ったらダメだぞ!
スタートの時点で標高1900mぐらいあるんだもんね!
駐車場から杣添尾根登山口へ
杣添尾根の駐車場は2箇所あり、私たちは下の駐車場(山と高原地図で「登山者用10台」とある場所)に駐車しました。 南八ヶ岳林道沿いにも駐車場があります。
駐車場の近くに杣添尾根登山口へ行く登山口があります。 このあたりは別荘地らしく、登山者はこの遊歩道を使うよう書いてありました。杣添尾根登山口まで20分ぐらい歩きます。
杣添尾根登山口が近づくと、たくさんの車が南八ヶ岳林道沿いの駐車スペースや路肩に駐車されています。こちらに駐車すればよかったです。仮設トイレが2台あり、あずまやもあります。
こちらが杣添尾根登山口です。なんか暗い。杣添尾根はほぼ樹林帯で、最初は特に深い森を歩く感じです。
杣添そまぞえ尾根登山口から三叉峰(横岳)へ
最初に橋と階段があります。 この階段(特に下り)は注意してください。雨だとかなり滑りやすく、沢への滑落注意です。 夫は帰りに落ちそうになりました。ここがこのルートの核心と言ってもいいです。
最初はこのようなそこそこ急な樹林帯の登りが続きます。 最近雨が多かったせいか、地面が湿っていて滑りやすいです。時々、階段等があった形跡もあるのですが、おそらく雨などで流されてしまったようです。
標高2100mを越えたあたりから徐々に等高線が詰まってきます。どんどん急になる道に、いつもより何故かハイペースだった夫が不調を訴え始めました。ハイペースだったのは、後から来る方々にプレッシャーを感じていたようです。
杣添尾根の中間地点あたりに少し開けた休憩ポイントがあります。そこで食料を補給し、少し休むことにしました。 人がここまで多い山は久しぶりで、ペースが乱れまくっています。
中間地点を過ぎると尾根がはっきりとしてきて、景色も開けてきました。県境尾根(手前)と真教寺尾根(奥)が見えます。
標高2600メートルの地点には見晴台(正方形の台みたいな)があります。休憩をしつつ赤岳(左)と横岳(右)が拝めます。赤岳と横岳の間には赤岳天望荘も見えます。
このあたりからの道は、ハイマツがチェーンソー(?)で切られています。 どうやらこちらは新道らしく、途中で旧道と合流するようです。旧道は新道より北側にあるようです。(上に載せた地図を参照)
稜線が見えているのに、近いのに遠い横岳です。岩も少し出てきますが、すごく登りやすいです。しかし、私も高山病なのか頭痛と少し疲労感があり、ペースダウンしてしまいました。
もうすぐ三叉峰に着くというところで、年配の男性が「あったよー!」と上から声をかけてくださり、シャキッとしました。「何があったのですか?」と駆け上がったら、「ツクモグサ」と言っていました。三叉峰にいる方々は口々に「ツクモグサ」と言っており、何のことか理解が追いつかず、高山病によって私はもう錯乱しているのかと思いました。
三叉峰(横岳)から赤岳へ
三叉峰から奥ノ院は片道10分位で登れます。最初、夫は「三叉峰で帰りたい」と言っていました。少し休憩していたら、「美味しいものがあるなら赤岳天望荘まで行く」と言い出したので行くことにしました。食欲は健在。
赤岳(左ぴょこっと)と中岳、阿弥陀岳(右)です。後ろは権現岳と編笠山かな? 今回は曇りにも関わらず、ガスったりせず、山容がしっかり見れるというラッキーぶり。
高山にやられている夫を見守る赤岳。あの山頂に行けるのか。
三叉峰から赤岳までは石尊峰、鉾岳、日ノ岳、二十三夜峰などいくつか岩峰がありますが、尾根通しではなく、危なそうな岩峰は巻きます。 登りと下りのほぼすべてに鎖が整備されているので安心です。
巻道の途中にツクモグサが複数咲いているスポットを発見!
三叉峰にいた方々に写真を見せてもらっていてよかったです。本州では白馬岳と八ヶ岳(特に横岳付近)にしか咲かないのだそうです。
これは上の写真とは違うところで、他の登山者の方に教えてもらった場所に咲いていたツクモグサ。
鎖場は少し渋滞していました。登りも下りも同じルートなので譲り合いが大切ですね。足場はほとんど使われているところが同じなので、削られて置きやすくなっています。
ドーンと大きい赤岳。 やはりこの稜線を歩けるというのが、杣添尾根から赤岳を登る醍醐味です。
なんと富士山も見えてしまうと言うラッキーも。
地蔵尾根との分岐にあるお地蔵さまです。安全祈願をして進みました。(帰りには感謝も)
文三郎尾根、阿弥陀北稜、阿弥陀北西稜といった稜線もバッチリ見れます。
赤岳天望荘に到着しました。トイレを借りて(トイレチップ100円)、外で休憩することに。天望荘から赤岳山頂までは40分です。最初、夫は「ぽてだけ山頂に行ってきて」と言っていましたが、「赤岳に登ったら天望荘で美味しいものを食べる?」と言ったら、「じゃあ登る!」と。やっぱり食欲は健在。
あと40分だけ頑張ることにして赤岳を登ります。火山独特の軽い石なので、手を置いたり、足を置いたりするだけでも落石させやすいです。鎖の近くは多くの人が通るのでそこまで心配ないです。
岩の間からひょっこり阿弥陀岳が見えます。阿弥陀南稜も見えてきました。
赤岳の北峰が見えてきました。このあたりは赤岳だけあって赤い。この赤褐色は酸化鉄の色なのだそうです。
南峰に赤岳の山頂標識がありました。杣添尾根から登ったのは初めてです。
赤嶽神社にお参りしました。「また来れますように」とお願いしました。帰りに夫は天望荘でカレーを食べてこ満悦でした。しかし、三叉峰へはまた登りになり、2人してヘロヘロになりました。
まとめ
杣添尾根は横岳も楽しめて赤岳も登れる、とてもいいルートでした。ツクモグサという花も覚えました。
また、登りはペースを守らないと高い山は辛いということが分かりました。後ろから登ってきてると焦っちゃったり、逆に焦らさないよう抜く時に加速したりしていたのがダメでした。
久しぶりにここまで人が多い、人気の山に来たので、面食らってしまいました。
なんか後ろに人がいると焦っちゃって……
先に行ってもらえばいいでしょ!無理は良くない!
いろんな人と話したよ!花の場所を教えてもらったり!
すでに脳内に花が咲いてるから探さなくていいのでは?